朝、子供たちを保育園に送っていく。
保育園につくと、長男長女には自分たちで準備をするように言って、二階へ行き、次男の支度をする。
おむつを替えて、着替えを整理して、保育師さんに引き渡す。
今日はバイバイって手を振ってくれなかったな。
ちょっと寂しい。
いや、寂しいのは子供たちの方なんだろうなきっと。
保育園は今、工事中で、とても雑然としている。
ロッカーを取り外すそうで、いったん荷物を全部外に出すように言われている。
コートをかけるハンガーラックが廊下にずらっと並んでいたりする。
次男を預けると、今度は長男長女を引き渡すために一階へ。
ハンガーラックのすき間を通り抜けて教室に入り、出席簿に時間を記入していると、長女がすり寄ってきて泣き出した。
驚いて、どうしたのかと尋ねると、彼女は泣きながら、消え入りそうな声でこう言った。
「リュック忘れたー…」
「えっ…」と思わず声が出て、しばらく黙ってしまった。まったく予想外の言葉だった。着替えその他一式が入ったリュックを家に忘れてくるなんて。大人に例えるなら、財布と定期とノートPCの入った鞄を持たずに会社まで来てしまったようなものだ。
仕方がないので取りに帰る。彼女のリュックは定位置、玄関の棚にぽつんと一つだけ取り残されていた。
まぁ、家を出る時にチェックせず、保育園つくまでに気付かなかった僕もまずかったんだけど、それにしてもとにかくびっくりしたというか呆れてしまって、怒る気にもなれなかったのだった。
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